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『はなればなれに』は、遅くとも20代半ばあたりまでに観とかなアカンね。 [つっこみ映画評]

はなればなれに BANDE A PART (1964) フランス 
監督:ジャン=リュック・ゴダール
出演:アンナ・カリーナ、サミー・フレイ、クロード・ブラッスール

この映画、ゴダールの長編7作目らしいが、『勝手にしやがれ』の続編にして、『気狂いピエロ』のプロローグやとゴダール自身が位置づけてたらしい。2001年日本初公開やったゆーから、36年振りに日の目を見たワケや。長いことお蔵入りしとったんやね。ま、日本未公開の映画はぎょうさんあるから、映画配給会社に見る目ェがなかったんかもしれん。

「若気の至り」と評した映画評があった。おっちゃんも、そー思う。この映画は遅くとも20代半ばあたりまでに観なアカンね。おっちゃんみたいな初老の紳士(どこが紳士やねん?)が観ても、いまいち感情移入できんかった。若い衆の馬鹿騒ぎに眉を顰めるゆーやっちゃ。出来ることなら、肌に張りのある紅顔の美青年の頃に観たかったな。近頃では水気も脂っ気も(髪の毛ェも)抜けてしもて、カサカサ状態や。「感性ゼロや」とこきおろされるよーになってしもた。これも身から出た錆、寄る年波には勝てんゆーこっちゃろ。合掌

なんの話してたんやっけ?最近はどーも初っぱなから脱線してまうことが多なった。まだ観てない人のために、ちょこっと筋書いとこか。女ひとり(叔母さんちに住んでて、英語学校に通てるパリジェンヌや)と男2人、ひとりはアルチュール(ランボー?)ゆー名前で、ブ男系やけど天性の女たらしみたい(女たらしの才能のある男は何気なくカラダに触るのがうまい)で、もうひとりのガンバの宮本似の二枚目はフランツ(カフカ?)ゆー名前で、こっちはどっちかゆーとコケにされとる、との三角関係がベースで、その3人が無茶しよる映画や。終わり。

監督も無茶しよる。確かに、ゴダールにとって、アンナ・カリーナは創造の女神やった。この映画もアンナ・カリーナがおらんかったら、できてなかったやろ。『気狂いピエロ』のアンナ・カリーナもあどけなさが見え隠れするシーンがあったが、この映画のアンナ・カリーナは、あどけないなんどころやない。ゴダールのイマジネーションの中で創りあげた完全なる「若い女」やった。少女でもなければ、ましてロリータでもない。子供とは違う未成熟さ、奔放さ、しなやかさ、浮遊感、フェロモン、まさに若い女なんや。「キスはベロ絡ませてやるんや」ゆーてベロ出してキスされるのんを待ちかまえてたシーンなんか、おっちゃんに言わせたら、あの演出はあざとすぎるんちゃうか。

朝から晩まで生身の女やってるのは、いろいろ大変やろとおっちゃんも世の女性たちに同情するもんやが、映画のなかで自由奔放に弾けまくる若い女ゆーのんは、肉の重みがない分軽やかや。実際かなり華奢の体つきやけど。男を振り回すだけ振り回して、大抵破滅の淵に引きずり込みよるんやが、男の方でもそれを望んでるとしか思えん。現代の日本で、こーゆー若い女はどこにおるんかと愚考するに、ひょっとしてキャバクラとかにおるんかもしれんな。おっちゃん、残念ながら開店前のキャバクラに一回仕事の打ち合わせで行ったことがあるだけで、営業時間中に行ったことがないもんで、キャバクラ嬢の実態はよー知らんのやが。。。

しかし、アンナ・カリーナの顔は、何とも奇妙や。決してノーブルではない。どっちかゆーとファニーフェイス。目ェは大きいけど、いっつもアンニュイ感が漂うてるから、爽やかな印象はない。あの目ェで凝視められるのと、さとう珠緒ちゃんとどっちがゾクっと来るか?おっちゃんも若い頃ならアンナ・カリーナやったやろけど、今はおタマちゃんやな。もーアンニュイゆーてる歳やあらへん。

◆◆ネタバレ注意◆◆カフェにおる3人が「1分間黙ってよ」ゆーたら、突然音楽も周りの音もな〜んもせんよーになって、無音の状態が続くゆー演出も、映画館で観てたらかなりインパクトがあったやろな。30秒も経ったらお尻むずむずしてくるで。それと、ルーブル美術館の中を手ェ繋いで走り回るゆーのんも、アホが真似せーへんか心配や。

もうひとつ、印象的なシーンがカフェの席替えや。ふたりが横並びに座れる席とその向かいの席をぐるぐるポジションチェンジしよる。イカにも、ひとりの女を挟んでふたりの男が有利なポジション狙てるゆー関係性を雄弁に語ってたな。それから、これから叔母さんちに強盗に行こかゆー前に、アンナ・カリーナの履いてたストッキング脱がせて頭から被るシーンも、ストッキング・フェチの男が観たら、うらやましすぎて発狂するのんとちゃうやろか。。。◆解除◆

有名(?)なカフェのダンスシーンやけど、おっちゃんは、そんなに感心せんかった。あれやったら、『暗殺の森』のダンスシーンの方が格段に凄かったと思う。アンナ・カリーナの台詞で印象的やったんは、「結婚とは、自分の胸と脚を捧げること」。う〜ん、さもありなん。


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